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■新創業融資制度

これは日本政策金融公庫の融資制度です。

日本政策金融公庫に創業融資を申し込んだ場合、そのほとんどがこの制度を勧められます。

対象者は「新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方」となっており、税務申告を2期終えるとこの融資制度の対象になりません。

また「新たに事業を始める方」「事業開始後税務申告を1期終えていない方」は、創業時に創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要になります。
しかし、10分の1以上の自己資金があっても、この融資を確実に借りられるとは限りません。
あくまでも「必要要件」で、実際には10分の1の自己資金では不足とみなされて融資がおりないケースは少なくありません。
そのため、新創業融資を円滑に借りるには10分の3ぐらいの自己資金は準備しておくべきです。

この制度のメリットは「無担保・無保証人」で借りられること。
ですので、法人の代表者が保証人に入る必要はありません。


■中小企業経営力強化資金

こちらも日本政策金融公庫の融資制度です。

自己資金要件はないですが、自己資金が少ない場合は新創業融資制度と同じく融資を断られる可能性が高くなります。

この制度のメリットは、
・新創業融資制度よりも金利が安い
・2千万円までなら「無担保・無保証人」で借りられる
・新創業融資制度よりも多くの資金を借りられる可能性が高い
ことです。

ただし、この中小企業経営力強化資金を借りるには「条件」があります。

新たな取り組みが必要
「新しい商品・サービスの開発」「新しい仕組みやシステムの導入」による事業計画を作成することが条件とされ、フランチャイズビジネスを行うためにこの制度による資金を利用することはできません。

認定支援機関のサポートが必要
認定支援機関とは国が認定した中小企業等への支援機関であり、この融資を受けるには認定支援機関の助言と指導を受けることが必要条件となっています。

報告義務がある
「借主が策定した事業計画期間内において年1回以上、事業計画進捗状況を公庫に報告すること」が利用の条件となっています。
年1回以上、事業計画進捗状況を公庫に報告できないときには期限の利益を喪失することになり繰上償還となります。


■都道府県の創業融資制度

各都道府県の創業融資制度は基本的に内容は大きく変わりませんが、微妙に内容が違っていたりします。
ですので、この制度を利用する場合はあらかじめ内容を確認してから申し込まれることをお勧めします。

なお、同制度の利用にあたっては信用保証協会の保証が必要になります。


■市区町村の創業融資制度

事業を行う予定の市区町村の融資制度を利用できますが、市区町村によっては創業融資制度を設定しないところもあります。
その場合は、日本政策金融公庫か都道府県の創業融資制度を使うしかありません。

また、各自治体によって内容が微妙に違うので事前に調査が必要です。
制度の内容を調べるためには「創業融資」「市区町村名」で検索すれば知りたい内容が見つかります。

融資以外の地方自治体特有の創業者支援制度があることも多いので、そちらも一緒に調べるとよりお得な情報を手に入れることができます。
例えば、東京の品川区の場合だと初めての創業の場合、実質0.2%で借りられる上、保証協会の保証料も全額負担してくれます。


■民間金融機関の創業融資制度

最近は積極的に創業融資に取り組んでいる民間金融機関も出てきました。

民間金融機関が行う創業融資制度は大きく3つに分かれます。

日本政策金融公庫との提携融資
日本政策金融公庫と提携している民間金融機関が、日本政策金融公庫がOKした融資に対して別途融資する制度です。
日本政策金融公庫から申し込むことができるので、民間金融機関を開拓するには手っ取り早い方法です。

信用保証協会との提携融資
信用保証協会と提携している民間金融機関が、信用保証協会が保証OKした場合に融資する制度です。
地方自治体の創業融資制度と似ていますが、地方自治体が絡まないので審査のスピードが比較的速いです。

プロパーでの創業融資
民間金融機関が独自で創業に必要な資金を融資する制度です。
現時点では取り扱っている金融機関はあまり多くなく金額も少なめですが、民間金融機関との取引を考えているのであれば、創業時に使えるので使い勝手がいいかもしれません。

プロパーでの創業融資を利用する場合は日本政策金融公庫で融資がOKとなり、実行されたその足で当該金融機関に申し込むと比較的通りやすくなっているようです。


■どれが一番使い勝手が良いか?

創業希望者の条件により一概には言いづらいものの、これら5つの創業融資制度の中で「一番使い勝手が良い制度」はどれかというと、

・調達額が5百万円以下の場合は「新創業融資制度」
・調達額が5百万円以上の場合は「中小企業経営力強化資金」

だと思います。


地方自治体の創業融資は時間がかかるのであまり使い勝手がよくありません。
例えば、日本政策金融公庫なら、早い場合だと1週間程度で審査の結論を出してくれますが、地方自治体の創業融資となると早くて1ヶ月、長くなると3ヶ月かかってやっと結論が出るという事例もあります。

とはいえ、時間がかかってもいいのであれば、市区町村の創業融資制度を利用することでとても安く借りることができることもあるので、目的に応じて、融資制度を選んで下さい。

 

 

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【このサイトの管理人】

元銀行マンのユージといいます。

主に「融資」を担当してました。

現在は資金調達(融資)を得意とする士業(中小企業診断士)を生業としてます。

 

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